ビルやマンション、工場の屋上などに、断熱パネルを敷き詰めることで環境問題や省エネの問題を解決しようとする動きが最近では増えてきました。
同時に屋上のスラブを保護することで、建物の耐久性も向上させることが出来るようになります。
もし内部が居住空間であるなら尚の事、最上階の居室性が格段に向上することになるでしょう。
それほどに、普段気付かないうちに屋上から受けている環境条件は内部空間の条件に大きな影響を与えているのです。
こうした断熱パネルが非常に大きな効果を発揮するのは、特に夏の冷房効率が格段に変化するところにあります。
屋外からの日射や熱射によって建物全体の冷房環境は大きく左右されますので、節電を目指したいなら、まず建物の屋上から改善するのは大切なポイントです。
マンションの最上階のたまらない暑さ対策もそうですし、工場などの内部温度の上昇対策にも貢献するのが屋上パネルです。
実に外気温とパネル裏面の温度を計測すると12~13℃ほどの温度差が出ることも珍しくはありません。
その熱を遮断出来るか、そのまま内部空間へ伝えてしまうかでは、雲泥の差があることは言うまでもありませんね。
思えば、外壁に断熱パネルを使用するなど注力していることに比べて、屋上への関心度は比較的低いようにも見受けられます。
夏は外気温を伝えないように、冬は内部の温めた空気が逃げないように、きちんと屋上でフタですることを忘れないようにしたいですね。